第1回 シナリオを書いてみたい! と思ったアナタへ 【はじめに】

ようこそ! シナリオの世界へ。
シナリオを書いてみたいと言って下さる方にいつもお伝えしているのは、アナタが生きてきたすべての経験が、喜怒哀楽のすべての感情が、シナリオを書く上では何一つ無駄にならないと言うこと。
特に、現実世界でうまく行かず悔しかったこと、悲しかった思いなどは、シナリオを書く上では登場人物たちの行動、感情の裏打ちになってくれると言う意味で、むしろアナタの強い味方になってくれるはずなのです。
こうして考えると、シナリオ創作には、心の浄化作用があるようにも思います。

さて、ではどうやって書くの? という話ですが、

まず、具体的には《シナリオの書式》を覚えることが必要です。

通学、通信の講座もありますが、独学で学びたいと言う方は、何か一つ、シナリオの指南書を読んでみることをおすすめします。検索すれば、色々と創作の極意が詰め込まれた本が出てきます。
細かな部分はそうした本に委ねることにして、ここでは基本中の基本を少しだけ。

【テレビドラマの書式について】

★20字×20行=400字を1枚とし、長さ10分のドラマなら10枚、1時間なら50~60枚(※コンクールの場合、応募規定によります)を目安に書きます。

★つい数年前までは、コンクールの応募は、手書き原稿でも、ワープロ原稿でもどちらでもよくて、印刷したものを郵送で送るという規定が多かったのですが、ここ数年で大きなコンクールが軒並みWEB応募に替わってきています。
よって、これから書き始めるという方は、当初手書き原稿で練習するとしても、コンクール応募を視野に入れていくならば、Word で書くことを身に付けていただくことになります。

パソコンの購入が必要かどうかのご質問をいただくこともあります。
今の時代、若い方を中心に文書作成もスマホで、という方もいらっしゃるでしょう。
最終的に相手方が求めるフォーマットで作成できること、コンクールであれば応募規定に沿ったフォーマットで提出できるなら問題ないと思います。
※コンクールによっては、指定のフォーマットをダウンロードして書く場合もあります。

★シナリオを構成する3要素
シナリオは以下の3要素で成っています。
①柱(場所や時)
②ト書き(情景や人物の動きなど)
③セリフ

では、第2回で具体的に見ていきます。

(白石栄里子)