【ラジオドラマの書き方 第3回】 効果音

 ラジオドラマの書き方について、ごく初歩的な事柄から書こうと思います。

 ラジオドラマを書こうと思った時に、ほとんどの方は、映像ドラマとの書き方の違いに悩まれるのではないでしょうか?
 目と耳で楽しむ映像ドラマとは違い、ラジオドラマは音声のみで構成されるドラマです。したがって書き方も、映像的な表記はいらず、書くことは「効果音」と「セリフ」(モノローグ、ナレーションを含む)のみです。
 たまに脚本上で音楽の指定をする方もいますが、曲名や、どこに音楽が入るかなどは、基本的に作者が明記する必要はありません。

 映像ドラマと違い、もっとも難しいのは「効果音」の書き方だと思います。「SE」(sound effectsの略)と書かれる方もいます。例えばラジオドラマで、登場人物の結衣が地方の実家に三年振りに帰省したというシーンでは、効果音は以下のようになります。

        結衣、古い日本家屋の引き戸を開け、玄関に入る。
結衣  ただいまぁ……。あれ、誰もいないのかなぁ。
       結衣、引き戸を閉める。

こう書いたなら、台本を読んだ音響効果さんが、例えば木製の引き違い戸を開閉する音、などをつけてくれるはずです。また、付け加えると、その後にM(モノローグ)として、

結衣M  この匂い、実家の匂いだ。三年ぶりに帰ってきた。

と書いたなら、この古い日本家屋が結衣の実家で、三年ぶりの帰省であることもわかります。このようにラジオドラマでは効果音が、映像ドラマにおける柱の役割をしたりもします。

 また、初心者にありがちなのが、やたらと足音を書くことです。○○の足音。××の走る去る足音、など。初心者というか、私がデビュー作でやっていました(笑)。ついつい足音で、登場人物の行動を描写したくなるのですが、○○がやってくる、××が走り去る、でいいと思います。

 NHK—FMなどで、ラジオドラマが放送されていますので、それらをよく聴いてみること、それからラジオドラマ作品が掲載された月刊誌や本を読んでみること、などもお勧めします。

                          (西村有加)